2018年7月17日火曜日

霧の幽霊船《2-Zwei》 ケーシィ

僕のパパ、フーディンは世界中でホテルを経営してる大富豪で、
とっても偉いヒトらしいんだってさ。




……「らしい」っていうのはさ、
実の所、僕もパパの事をあまりよく知らないからなんだ。


いつもあちこち出張してて、滅多に帰ってこないし。

どれぐらい帰ってこないのかと言うと、
これまで僕は誕生日をパパと過ごした事が一度も無い……って言えば分かってくれるかな。

話した回数も数えるぐらい。

親子なのに。
笑っちゃうよね。

この広い屋敷には「執事」もいなくて、
ときどきハウスキーパーのキュワワーさんがきてピカピカに掃除してくれるだけ。

お金はたっぷりあるから、食べ物には困らないけれども。



この広い屋敷に僕はいつも一人っきり。

もう慣れてるけどね。