『ニドランの奴、いっつも僕のコト待たせるんだからさー』
スピカ小学校のある日の下校時間…
一緒に帰るはずのニドラン(ハヅキ君)がおなかを壊してトイレにすっ飛んでいったため、
イーブイ(リクト君)は廊下でポケナビいじりながら待つ事にしました。
『ニドランの奴、ウ〇チするのにいつまでかかってんだよ~』
早く帰って遊びたいのに、待っても待っても一向に出てこずイライラするイーブイくん…
そんな彼を"やや離れた場所"からじっと見つめる「女の子」がおりました
『(今ならリクトくんは一人…、誰も見てない…
最大のチャンス…!)』
バタフリーちゃんはイーブイくんの事が大好きで、彼にラブレターを渡したいのですが、
勇気が出てこず、遠くでドキドキしながら見守っておりました。
そんなとき、待つのに飽きちゃったイーブイくんがすたすた歩いてきて……
『あのさ!僕と一緒に帰らない?』
好きな男の子の方から『一緒に帰ろう』と誘われるという"まさかの展開"でバタフリーちゃんは戸惑いますが、
すぐにこれはチャンスだと理解し、彼を言葉巧みに誘導して家に来てもらう事になりました。
歩くこと20分……

家の中に上がる際、バタフリーちゃんは彼のスリッパを用意しようとしますが……
バタフリーちゃんはとまどいつつも、その"無邪気な仕草"に思わずドキドキしておりました。

へえ、バタフリーの家って果樹園やってるんだ!
くだものつくってるんだ!
くだものつくってるんだ!

(ドキドキ…
リクトくんが私の家に……夢みたい……!)
リクトくんが私の家に……夢みたい……!)

ねえ!聞いてる?

う…うん
わざわざ来てもらってゴメンね
家が反対方向なのに…
わざわざ来てもらってゴメンね
家が反対方向なのに…

いいって!走れば近いからさ

それにしてもここ、木の実もいっぱいあるんだね!
オレンの実や、イガグリとかもあるよ!
オレンの実や、イガグリとかもあるよ!

僕さ、栗だーいすきなんだ!

(よかった…嬉しそう♪)
元々ここはパパとママがはじめたんだけど、
今は私とお婆ちゃんの二人で切り盛りしているの。
元々ここはパパとママがはじめたんだけど、
今は私とお婆ちゃんの二人で切り盛りしているの。

?
パパとママは今何してんの?
パパとママは今何してんの?

ふたりは……
私が幼稚園のとき出ていったの
私が幼稚園のとき出ていったの

出ていったって、どこへ!?

お婆ちゃんは『黄金の虹の向こうに飛んでいったぞい』って言ってたけど、
よく分からなくて……
あんまり"二人のこと"は話したがらないみたいなの。
よく分からなくて……
あんまり"二人のこと"は話したがらないみたいなの。

そっかぁ…

バタフリーって、僕と一緒だね
パパとママがいないのって…さびしいよね
パパとママがいないのって…さびしいよね

そっ…そんなコトないよ
お婆ちゃんがいるし。それに今は…♪
お婆ちゃんがいるし。それに今は…♪

どしたの?

うふふっ…♪
ねえ、私の部屋は三階にあるの
そこでお話しましょ
ねえ、私の部屋は三階にあるの
そこでお話しましょ

いいよ!

バタフリーちゃんの部屋で遊んだり、おやつにモンブランケーキを食べさせてもらった後
イーブイくんは『じゃあね!』と元気に走って帰っていきました。
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果樹園の娘バタフリーちゃん。同じクラスのイーブイくんに対して常に
授業中もつい気になってチラチラと彼の方を見てしまうそうです。
・余談

靴箱を開けてイーブイくんが脱いでいった上履きの横にラブレターをそっと置いたそうです。
翌朝…
自分の上履きの横に"謎の手紙"が置いてあるのに気づいたイーブイくんは『何コレ?』と拾おうとしましたが、
運悪く風が吹いてラブレターはゴミ箱にすっ飛んでいきました。バタフリーちゃん涙目…
ラブレターは自分で渡さないといけませんね。
バタフリーの恋心が実ることを祈っています
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